ハウスダストとは
ハウスダストという言葉は既に定着したものになっていますが、これは「室内塵」のことです。名称のごとく「室内塵」そのものである砂塵、繊維屑なども含まれますが、特にアレルギーを引き起こす複数の「アレルゲン」が混合したものが問題となっており、それらはペット動物や人間の皮屑やフケ、これにカビ、ダニ、細菌などが混ざったものとなっています。
ハウスダストアレルギーと呼ぶような場合になるのは、その状態の多くがチリダニの仲間の虫体や糞などが細かくなったものに対するアレルギーとされることのようです。
こうしてみるとダニアレルギーと殆ど同義だとも言えるでしょう。これは通年性のアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアレルゲンとしても主なものとなっています。
ただハウスダストとしてのチリダニの仲間は何と140種類にも及ぶとされており、特定するのに苦労する場合もあるようです。
一応アレルゲンとして多いのはコナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ、シワダニなどで、これらのダニは宿主に寄生しないのが特徴で、動物のフケ、花粉、カビの胞子や菌糸、細菌、植物の繊維などが栄養源となり、こうしたことから世界中に幅広く分布していて、一般的にダニのいない家は殆どないのが実態でしょう。
チリダニの大きさは0.1~0.2mm、糞の粒は10~40マイクロメートルという小ささで、そのため、これらの破片などが空中に飛散して、吸入してしまうことになり、アレルギー症状の原因になるわけです。